Super Rugbyが終わり、今週末からはいよいよRugby Championshipが始まりますね。
アタシが応援するのはもちろんAll Blacksですけんど。
でも、注目している選手はWallabiesにおります。
彼の名はScott Fardy。
29歳にして初のWallabies入りとなった彼は、かつて釜石シーウェイブスに所属し
2011年3月11日の震災を経験した選手の一人です。
BrumbiesがBritish & Irish Lionsを破った6月の試合、
また、先日のSuper Rugbyの決勝戦、Chiefs戦もスタメン出場していたんですよね。
彼の名前を聞くたびに思い出すのは、2011年の震災発生から一週間後
大使館からの帰国のオファーを断り、釜石で救援活動をするために現地に残ることを選択した
というエピソード。
(2011/03/21 asahi.com)
「私たちは豪州やニュージーランドに帰る場所がある。
しかし、日本の選手たちは釜石に家を持ち、家族と暮らしている。
こんな悪い状態の時に、仲間を置いて去っていくことが正しいと思わない。」
という彼のコメントは、今でもずーっと覚えています。
何度聞いても涙が出そうになる、名言中の名言の一つだと思います。
英語の原文は
"They were lucky enough to have places like Australia and New Zealand to come home to."
"But
the Japanese players, they live in Kamaishi and their families and
houses are in Kamaishi,
and they didn't feel it was right to leave them,
particularly when they're in such a bad state."
で、そう語って帰国しないと強い意志を告げた時、ご家族に驚きはなかったそうです。
(2011/03/17 smh.co.au)
ライフラインは全てストップ、食糧もなく、クラブハウスにあったプロテインシェイクを飲んで
なんとか飢えをしのいでいたというエピソードが紹介されていますけど
この時、体重が一気に7キロも減ってしまったと後に本人が述べています。
(2012/02/23 smh.co.au)
震災や日本のことをずっと忘れずに気にかけてくれているのが伝わって来ます。
''Some people had nothing, but they were coming and asking me whether I had enough food."
''They were struggling and were worse off than I was … people lost their homes and restaurants,
but they were checking on me."
''After everything that happened, I've got lifelong friends there and I definitely want to go back at some stage."
「全てを失ってしまった人たちもいた、それなのに彼らは僕のところにやってきて
ちゃんと食べてるかって聞いてくれたんだ。
自分よりもずっと悲惨な状況で苦労していたのに…家や飲食店を失って…それでも
僕のことを心配して様子を見に来てくれたんだ。
こうして起きたことの全てを通じ、僕にはあそこで生涯の友達ができた。
いずれ、あの場所に必ず戻りたい。」
日本でプレーを見る機会がなかった(というか見逃した)のがホントに残念ですけど
現役を引退する前に、もう一度日本でジャージに身を包んだ姿が見れるかもしれないですよね。
日本に来る前は、Western Forceのアカデミーに所属していたもののSuper Rugbyの出場機会はゼロ。
いわゆる「遅咲き」の部類だと思います。
今回のWallabies召集について、一番ビックリしたのは
遠征先の南阿弗利加で午前2時に鳴った電話でそのことを知った彼本人だったのだとか。
(2013/07/30 http://www.brisbanetimes.com.au)
今週末の開幕戦に出場するかどうかはわかりませんが
大会を通じ注目して見てみようと思います。
(でも、やっぱり応援するのはAll Blacksですけどねー。)
4 件のコメント:
おはようございます。
先般は、「怪しまれた」等と書き込んでしまい、申し訳ありませんでした。
自分で確認したわけでもないのに、大変失礼いたしました。
お詫び申し上げます。
実は私、震災直後に釜石に派遣され、行方不明者の捜索や御遺体の検死活動に従事しました。
現地には、ヘリコプターで入ったのですが、上空から見た市街地は、歴史教科書で見た終戦直後の焼け野原になった東京のようでした。
釜石SWの選手たちは、自分達だって被災者なのに、ボランティア活動に一生懸命に働いていました。
とりわけファーディーは、身体が大きかったので目立ちましたよ。
大人ひとりが、ひとつ運ぶのがやっとの缶詰入りの箱を3箱かついでいましたよ。
そんなファーディーがワラビーズに召集されるなんて、何だか嬉しくなりました。
きっと神様がみていてくれたんですね。
ワラビーズに選ばれたからには、ぜひとも黄金色のジャージを着て、試合に出てもらいたいとおもいます。
いちはらさん、「怪しまれた」というか選手の皆さんの間でちょっとした話題になっていたのはホントのことのようです。でも、当日はそういう雰囲気は全く感じなかったんですよ、ホントに。で、アタシ自身はまっっっっっったく気にしてませんのでお気づかいなく。というか、こちらこそなんだか余計な気遣いをさせてしまったようでゴメンナサイ。
東北の地震の時は、随分大変なお仕事をされていたのですね。テレビや写真で見る光景と、実際に肉眼でそれを目にするのでは全くインパクトが違うのだと思います。空気感やにおいといったものは映像や画像ではなかなか伝わってきませんので。。。。Scott Fardyは、できれば2019年のワールドカップにゴールドのジャージ姿で日本に来てくれるのが理想ですよね。それまで頑張ってほしいなぁ…。
リザーブに入りましたね。
過去にこういう経緯があったことは存じ上げませんでしたが、こうしてリザーブに入った事は、ホント嬉しいですね。
けいさん、昨日再びニュース記事として取り上げられていました。
http://www.dailytelegraph.com.au/sport/rugby/scott-fardy-completes-remarkable-journey-to-wallaby-squad-after-experiencing-japanese-earthquake/story-fni2g0wi-1226698005902
明日はぜひ出場機会があるといいですよね。
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