濠太剌利の選手の移籍・残留情報は着々と報道されていますけど、新西蘭の選手の情報はなかなかでませんね。
確実なのはりっちー。がワールドカップ終了後も新西蘭に留まり、次世代のAll Blacksの育成に選手として貢献したいと明言しているくらいでしょうか。
All Blacksや新西蘭の選手を応援しているアタシとしては、彼らが英吉利や仏蘭西のチームに移籍してしまうとテレビでそのプレーを目にする機会が格段に減ってしまうので、(特に仏蘭西だと、アタシは仏蘭西語は全くわからないので情報収集源がほぼゼロに近しくなってしまいます。)できるだけ新西蘭で頑張ってほしいなと思っています。
もちろん、引退後のライフプラン等々あると思いますので、選手の決断は最大限に尊重しようと思いますけど。
前書きが長くなってしまいましたが、今朝のnzherald.co.nzにDan様の移籍に関する記事が出ていたのでとても興味深く読みました。
(nzherald.co.nz 2012/2/20)
そういえば、昨年後半から、仏蘭西の3つのクラブ(Perpignan, Clermont,Toulon)が獲得に名乗りを上げていて、そのオファーは3年契約で年俸が1億3千万円前後だという報道がある一方で、Dan様はいろいろなインタビューではワールドカップ後の進退問題については明言を避けていました。
ただ、最近、これらの仏蘭西のクラブが同じポジションで各国代表の選手の獲得を次々に発表し、Dan様がそれらのチームに行く必要や可能性がない(もしくは限りなく低い)状況になり、ワールドカップ終了後もNZRU(New Zealand Rugby Union)との契約延長も期待できるのでは?ということのようです。
Clermontは、仏蘭西代表でスタンドオフのDavid Skrelaの獲得を発表。Perpignanは、Wales代表のユーティリティバックスのJames Hookを獲得。Toulonには英蘭代表のWilkoがいて、さらにはつい先日WallabiesのMatt Giteauと18カ月の契約を結んだことを発表しました。
James Hookは先日のSix NationsのWales対Scotlandでは10番で先発出場してましたよね。本人もスタンドオフのポジションが第一希望みたいです。
確かに、これだけ聞くとそれぞれのクラブは上記の選手を獲得するのに相応の大金を積んだんでしょうし、そういった各国代表が既に同じポジションでプレーしているクラブにDan様が移籍するのかどうか、ちょっと疑問なのも納得できます。
Toulonは、WilkoとMatt Giteauを獲得してしまったら、もうこれ以上スタンドオフのポジションの選手を獲得しなくてもいいんじゃないの???と思いますけど、どうなんでしょうか。各国代表以上のドリームチームになりつつあるような気がします。Wilkoが10番でMatt Giteauが12番て、聞いただけでもなんか贅沢な組み合わせだなーと思います。
それ以外の仏蘭西のクラブチームの状況は、David Skrelaがこれまで所属していたToulouseは、新西蘭のLuke McAlisterの獲得に向け交渉中と伝えられており、Bayonneは経営状態が難航しており、スター選手を新たに獲得する余裕はないとか。それ以外のクラブチームのことは触れられていません。
超ド素人のアタシには全くわからないのですが、スタンドオフとして28歳(来月の誕生日で29歳)というのは、選手としては円熟期やピークなんでしょうか? それともまだまだこれから? 確か、三洋電機で元All BlacksのTony Brownって35とか36歳くらいでしたけど、今でも試合にフル出場とかしてますよね?(間違ってたらゴメンナサイ)
上記の記事にはこんな皮肉めいたことが書かれていました。
Europe offers life-changing money. He can sign a three-year deal, play nothing but club football, come home and never have to work again. But would he ever feel the same emotional tie to a foreign club as he does to the Crusaders and All Blacks?
Would it be a soulless procession of meaningless games in those three years where his only solace will be checking his bank account?
The New Zealand package is holistic and more complex. The money for playing is significantly less - not even half - but Carter has various commercial interests here and could launch more.
He also has endorsement value in New Zealand that he doesn't in Europe.(引用;All Blacks: NZRU still wary of sharks nzherald.co.nz 2012/2/20)
欧羅巴の(クラブの)オファーは、人生を変えてしまうような金額だ。彼(=Dan様)は、3年契約で所属するクラブでプレーするだけで家に直帰、それ以外に何か仕事をする必要はない。そんな状況で、これまでCrusadersやAll Blacksのために傾けてきた情熱と同じ気持ちを海外のクラブに対して持てるだろうか?
無意味な試合を消化するだけで、意欲が湧かず何の前進もなく、銀行口座の残高をチェックことで自らの気持ちを納得させる3年間となってしまうのではないか?
新西蘭のパッケージは総体的であり、かつより複雑だ。プレーで稼げる金額ははるかに少ない - (欧羅巴のオファーの)半額にすら満たない - しかし、彼はさまざまなビジネスチャンスへの関心があり、それを具現化するチャンスがある。
また、新西蘭ではテレビコマーシャルの出演料(注;もしくは"高い支持"という意味で"endorsement value"という表現が使われているかもしれません)が得られるが、欧羅巴では無い。
確かに、ラグビー界では彼は世界的なスター選手ですけど、欧羅巴に行ったら知名度は下がってしまいそうですよね。
でもどうなんでしょう、新西蘭だと、常に超有名人として緊張感を保持しないといけないんでしょうし、そのプレッシャーは一般人には理解し難いものがあるのでしょうから、周りが自分のことを全然、もしくはほとんど知らないような環境で落ち着いた生活をしたいと思うことがあっても、それは当然のことなのかもしれません。
以前に、彼がPerpignanに移籍した後、似たようなことを現地でのインタビューで話していたのをYoutubeで見た記憶があります。
日本、あるいはどこかのスタジアムで再び彼のプレーを見る機会が将来あればいいなと思いつつ、今後も応援していきたいと思ったアタシでした。
2 件のコメント:
こんばんは。
難しい選択ですよね~。年齢的には今がピークでしょうし、W杯が終われば大きな目標が無くなる(優勝すれば尚更?)だろうから気分を変えるためにも海外はありかなとも思いますけど…。
あんまりお金お金言うのはかわいそうですよね~。
Umagaが数年前一回引退した時『映画館にもゆっくり入れないんだよ~。静かな所で生活したいね』みたいな事を言ってたから、Carterも同じような考えもあるでしょうね。
torigeさん、そうですか、やっぱり年齢的には今がピークなんですね。確かにワールドカップが終わったら一時的であれ達成感というか、次の目標を探すだけでもちょっと大変かもしれませんよね。2015年のワールドカップを目指すのはちょっと先すぎですものね。(それにその頃は32歳とか33歳だし。)
映画館にもゆっくり入れないのは確かにかわいそうです。
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