2015年2月25日水曜日

東芝ブレイブルーパス v 帝京大学、回顧録。



今年の日本選手権は、残すところ今週末の決勝戦のみ。


例年以上に見応えのある試合が多い気がするんですけど、


その中でも今後語り継がれるであろう大活躍をしたのは帝京大学だと思います。




対東芝戦、アタシの試合前の予想は東芝の圧勝。


その前週に大接戦の末にNECを破る大金星を挙げたとはいえ


さすがにトップリーグ上位の東芝には歯が立たないんじゃないかと思ってました。


(帝京大学ファンの皆さん、ゴメンナサイです。)



 
キックオフから僅か3分で最初のトライ。


そしてRichard Kahuiが独走、トライを決めた時には




このまま東芝の一方的な展開になるのかなーと。






ところが、そこからアタシの勝手な予想は大きく外れていきました。




その後も東芝が得点を重ね、前半の途中で21-0と東芝が大きくリードしたものの




どういうわけか、点差ほどの実力の差を感じませんでした。




アタシは、普段から見慣れた東芝を応援していたんですけど




時間が経つにつれて、自然と拍手をするようになっていたのは帝京大学。




最初は、「帝京大学も格上の東芝相手になかなか頑張るわねー。」と言った


ちょっと、いやかなりの上から目線での拍手だったんですけど


(帝京大学ファンの皆さん、またまたホントにゴメンナサイです)




いつの間にやら、彼らのひたむきでかつ堂々としたプレーぶりに惹きこまれてしまっていました。




ただ、それでもやっぱり東芝が勝つだろうなぁという思いは消えず


かつ、ホントの実力の差は後半になって出てくるんじゃないかと…。




(結果的にはこれまた大きくこの予想も外れたんですけど。)




その実力差を見せつけるべく、後半は前半以上に東芝のトライ量産を予想していたアタシとお友達は




後半からはゴール裏に席を移動して、トライの瞬間を待ち構えていました。




確かに、東芝のトライシーンは目の前で見れました。





これ↓は、Richard Kahuiのトライの瞬間。




その前に反則があったために認められなかった、廣瀬選手の「幻のトライ」。





でも、やっぱり席を移るんじゃなかったなーと大後悔したのが本音だったりします。




後半に帝京大学があげたトライは3つ。




最初に座っていた席にそのままいたら、その瞬間を目の前で見れていたのに…と。


また、このままのペースで試合が進んだら、もしかして帝京大学が追いついて


逆転しちゃうかも?????とさえ思ったのは、アタシだけじゃなかったはずです。




この試合は、歴史に残る名勝負と言っても過言ではないような気がします。




試合終了後、ガックリと肩を落とし大粒の涙を流す帝京大学の選手は少なくありませんでした。




そんな彼ら一人一人に自ら両手を差し出し、がっちりと握手をしていたRichard Kahuiの姿も


これまた印象的でした。




ラグビーというスポーツの醍醐味を存分に味わうことができた素晴らしい試合でした。


そのカードに残念ながら「東芝」の名前はありませんが


今週末の決勝戦ももちろんスタジアム観戦です!!!



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2015年2月21日土曜日

豊田自動織機シャトルズ v 三菱重工相模原ダイナボアーズ。(後篇)


 
前半を終え、10点差を追う三菱重工相模原ダイナボアーズ。


「後半は三菱重工が風上から風下へ攻めるから、Stephen Donaldのキックが効いてくるはず。」


という声がアタシの周りでは多く聞かれました。


 

今季は、パナソニックが30点近い点差をひっくり返して勝利した試合があったくらいですから


10点差なら逆転は充分に可能。




でも、残念ながらそうは問屋が卸さなかったんです。。。




後半開始から5分とたたないうちに、Ryan Kankowskiが独走&トライ。




これがまた、いつもながらの大きなストライドのキレイな走りだったんです。




これで豊田自動織機シャトルズは一気にリズムにのってしまいました。




この試合では敵ながら、Ryan Kankowskiのランニングフォームって見惚れちゃうんですよねぇ…。



 
ここから先の三菱重工相模原ダイナボアーズは防戦一方に見えました。




せっかくのチャンスも相手のディフェンスに阻まれてなかなか前に進めない、という場面が多かったです。




さらには、この試合で負傷退場者が続いたのも三菱重工相模原ダイナボアーズには痛手となりました。




追い付くどころかどんどん点差を広げられ、後半15分の時点で30点近い点差がついてしまいました。




観客席からは「シェーンを出せ~っ!!!」という声がどんどん大きくなっていきました。




待ちに待ったShane Williamsがピッチに登場したのは、試合終了まで残り10分弱の場面。


その数分前には、ベンチでトラックスーツを脱ぐ彼をチームメイトが温かく送り出す光景がありました。





Stephen Donaldと交代した時点で、得点は46-7。




観客席からひと際大きな拍手と声援があがったのは、言うまでもありません。




たった10分で40点差をひっくり返すのが限りなく不可能に近いのは、ド素人のアタシでもわかること。




現役最後の10分、どんな思いでプレーしていたんでしょうか。




「彼のステップと最後のトライが見たい。」と会場中のファンが思ったはず。




それに応えるかのように、会場中を沸かせる場面も多かったのですがトライには至らず。




それでも、いわゆる「ごぼう抜き」っていう表現はこの人のためにあるのかも、と思えるような




 スピーディーなステップ&ランを存分に見せてくれました。




最後は、三菱重工相模原ダイナボアーズの反則でフルタイム。






ガックリと肩を落とす三菱重工相模原ダイナボアーズの選手一人一人に対し


笑顔で労をねぎらうShane Williamsの姿は今でも忘れることができません。





それが「やり切った」という満足感や安堵感からきたものだったのか、




大ベテランとしての彼の気配りだったのかは、知る由もありませんが




ファンとしては、最後は有終の美で飾ってほしかったというのが本音です。




目頭が熱くなったファンも多かったはずです。




来季もトップイーストから出直しですけど、Stephen Donaldはまだチームにいてくれるのかしら…。




その後は、バックスタンドで彼の元に駆け寄るファン一人一人に笑顔でファンサービス。




でもやっぱりちょっと淋しそうというか、憂いのある表情でもありますね…。







ホントは、もっと盛大に引退セレモニーとかやってもいいレジェンドだと思うんですけどね…。




たった一人残ったピッチで、最後の最後までファンに笑顔で手を振り続けたShane Williams。




三菱重工相模原ダイナボアーズの皆さま、今シーズンお疲れさまでした。


来季こそ絶対に・・・。









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