2014年9月12日金曜日

Springboksの白人選手と非白人選手の比率に関する指針。



Springboks、というか南アフリカにはご先祖様がオランダ系という人が多く


名前、特に名字が長くて発音が難しい選手が多いなという印象はずっとあったのですが


この選手は白人、この選手はカラード、この選手は黒人…、そんなことを意識しながら


試合を見たことなんて一度もありませんでした。


SARU(South Africa Rugby Union)は、担当大臣から昨今の選手の構成比率を強く批判されたのを受け


次の5年間、2019年までに代表チームにおける白人選手と非白人選手の割合を50%ずつとし、


かつ、非白人選手の60%(=全体の30%)を黒人選手にするという指針(ルール)を作成したんですって。


実際には、2012年から「Strategic Transformation Plan」と呼ばれる


プランの作成に取り組んでいたのだそう。


(2014/09/10 www.rugby365.com)


この1:1の比率は、セブンズやジュニアレベルの代表チームの他、


国内大会のVodacom CupやCurrie Cup、Super Rugbyのチームからアマチュアレベルまで


広く適用していく方針なのだそうです。


手始めに、来年からはSpringboksの23人の試合登録メンバーのうち7人は必ず非白人の選手とし


ピッチには必ず5人の非白人選手が同時出場するようになるんですって。


ちなみに、現在開催中のRugby Championshipでは、Springboksの非白人選手の比率は19%だそう。


ここ↓に出ているグラフが分かりやすいです。


(2014/09/08 http://www.sarugbymag.co.za)




また、セブンズのBlitzbokについては40%を非白人選手に


同じく来年にポルトガルで開催されるJunior World Championshipに出場するJunior Boksは


28人のスコッドのうち最低12人は非白人選手を登録し、そのうち4人は黒人選手とするのだそう。




代表チームのコーチ陣については、来年からは30%を非白人に、かつ10%は黒人にするんですって。


この報道記事を読みながら、ふと頭に浮かんだのは映画の「インビクタス/負けざる者たち」。


この時のSpringboksのメンバーでただ一人の黒人選手だったChester Williamsは


この前来日していましたよね。





今回のSARUの発表については、具体的な数字を指針として提示してしまう方が


あからさま過ぎてよくないんじゃないの?


実力としてはこっちの選手の方が上なのに、比率を調整するために


実力では劣る別の選手がメンバー入り…なんてことも起こり得るわけでしょ?


なんて思ってしまったりもするのですが、私の考えが浅はかですかね…。


それに、来年からSpringboksの試合を見る度に、


「ピッチには立っている5人の非白人選手って誰?」なんて


これまで全く意識していなかったことを気にしてしまうかもしれません。


南アフリカ人のお友達にも、ちょっとデリケートすぎる話題のような気がして聞けません。


日本では「国籍主義」と「所属協会主義」の違いが話題になったりもしますが


それとはまた異なる領域というか、単一民族国家の日本では恐らく議論の対象になりにくく


かつ理解し難い歴史的背景や事情があるように思います。


Stuff.co.nzの読者アンケートでは、90%以上の人が「各選手の実力を基準に選ぶべき」と回答してますね。  


なんだかまとまりのない投稿になってしまいましたが、


「うーん。。。。」というのが私の今の正直な感想なのです…。


よし、週末の三連休、もう一度DVDで見直そう。。。




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2 件のコメント:

けい さんのコメント...

そんな話題があるんですね。

自分の意見はアンケート同様、実力主義でいいと思いますけどね。

ただ気になるのが・・・・。
ちょっとWikiで覗いたのですが、南アフリカの人口比率としては、白人の割合は10%弱とのこと。
それがスプリングボクスのほぼ全メンバーになってしまうのはちょっと不自然のような気がします。

もしかしたら、目に見えない力が働いているのかもしれない、というのは考え過ぎですかね?

逆に、この状況で今、世界トップレベルなのだから、黒人やカラードのトップアスリートがもっとスプリングボクスに加わればどうなってしまうんだろう、と想像を掻き立てられます。

これって、自分の中では、ラグビーを見始めた頃、世界のラグビー界から締め出されていたスプリングボクスに抱いていた状況と、よく似ています。
まだ見ぬスプリングボクス、ってどれだけ強いの?、という。

強制的、というのは歓迎しませんが、これがいい機会となればいい、と、前向きに考えたいと思います。

まーこ。 さんのコメント...

けいさん、リコメが遅くなってごめんなさい。

インヴィクタスの映画の舞台となった頃は、南アフリカでラグビーといえば白人のスポーツの象徴でしたけど、現在のラグビー人口の構成比率ってどんな感じなんでしょうね?それとSpringboksの選手の比率が比例しているのであれば、今のままでもいいかなと思いますが。選手人口の比率が国全体の人口比率と比例するならば、Springboksのバランスは確かによくないのかもしれません。

視点を変えれば、ラグビーをもっと多くの人たちにプレーしてもらいたいという意向とも考えられますよね。

2019年のワールドカップで日本にやってくるSpringboks、その頃にどうなっているか楽しみですね。